成人式の日だけで終わらせるのは、もったいない。
きものは“一度の晴れ着”ではなく、“これからも付き合っていける服”です。
少しだけ視野を広げてみると、人生の節目や日常の中に、きものの出番はたくさんあります。
もっと自由に、もっと自分らしく、きものとつながっていくアイデアをご紹介します。
ダブル成人式・トリプル成人式という選択肢
30歳、40歳の節目に、もう一度振袖や訪問着を着る“ダブル成人式”や“トリプル成人式”という楽しみ方があります。
もしあなたが、成人式に選んだ振袖を
「もう着られない」としまい込んでいるなら——
どうかその思い込みを手放してみてください。
30代でも40代でも、自分の似合うコーディネートにアップデートすれば、
お気に入りの振袖が“いまの私らしさ”を映す一枚になります。
体型も、好みも、考え方も、20歳のときとは変わっているからこそ、
「今の自分に似合う着物って、どんなだろう?」と向き合ってみる価値があるはず。
20歳のときより自由に。もっと等身大に。
大人だからこそ似合う、洗練されたコーディネートを楽しむ機会としてもおすすめです。
卒業式・結婚式・特別なお出かけに「きもの」
きものの出番は成人式だけではありません。
- 大学や専門学校の卒業式:振袖+袴スタイルで、華やかに門出を祝う
- 親族の結婚式や七五三:訪問着や色無地で格式ある装いに
- 友人の結婚式:振袖や訪問着で参加すると、喜ばれることが多いです
- お正月や初詣、観劇、ちょっと特別な外出にも活用できます
大切な日をきもので過ごすと、心に残る一日になるだけでなく、
写真にも“きちんと感”と“華やかさ”が映ります。
現実には、次の“きものを着る場”がなかなか見つからないというのが実情かもしれません。
でも本当は、「誰かがくれた舞台」でなくても、
“自分で区切ったタイミング”で、きものを着ていいのです。
誕生日、昇進、ちょっと気持ちを変えたい日、あるいは何でもない日。
「きものが着たい」という気持ちがあれば、それが十分な理由になります。
きものを「着られる人」になるメリット
「きものって、難しそう」
「一人で着られないし…」
そう思っている方こそ、一度きものの着方を学んでみてほしいです。
練習は必要ですが、しっかり習えば、自分でも着られるようになります。
自分で着られるようになると、こんな変化があります:
• 着る機会を自分で選べるようになる
• レンタルや着付け予約に頼らずに済む
• コーディネートの自由度が一気に広がる
• 「着物が似合う人」として印象に残る
• 特別な日が、もっと自分らしくなる
“着られる人”は、自分の人生の中できものの選択肢を持てる人。
それは、ちょっとした強みであり、自信にもなります。
成人式は、きものとの関係のスタート地点。
ハレの日の装いを「自分で選んだ」「こだわった」経験は、きっとこの先にも活きていきます。
好きな色、似合う形、心地よい素材、表現したい雰囲気。
そういう“感覚の軸”をきものから育てていくこともできます。
きものを特別な文化として遠ざけるのではなく、
“選べる選択肢のひとつ”としてそばに置いてみませんか?

