振袖を選ぶとき、まず目を引くのが「色」。
実は、色にはそれぞれ与える印象があり、なりたい雰囲気を作り出すことができます。
「かわいく見せたい」「大人っぽくしたい」「個性を出したい」…
そんな“なりたいイメージ”から振袖を選ぶのもひとつの方法。
この記事では、現役着付師の視点から色別の振袖コーディネート例と豆知識をご紹介。
◆ 赤|華やか・王道・おめでたい

赤は昔から慶びの色として親しまれ、振袖でも人気No.1。
生命力を象徴し、晴れやかな印象を与えてくれるため、まず候補に入れたい色。
・金彩や刺繍が入った古典柄で格式アップ
・帯や小物に黒・金を使って引き締めるとバランス◎
◆ 青・紺|知的・上品・落ち着き

青は冷静さや誠実さを感じさせる色。
紺に近づくほど大人っぽさ・知的さが増します。
“背伸びしすぎず品よく見せたい”方におすすめ。
・白や銀を合わせると爽やか
・帯は金系でも銀系でもOK。白系だとスッキリ。柄の抜け感で調整を。
◆ 緑|ナチュラル・個性派・調和

緑は自然や調和の象徴。
深緑なら大人っぽく、淡い緑ならやさしい雰囲気に。個性も出せて、他人とかぶりにくいのも魅力。
・くすみグリーンなら今っぽさ満点
・小物にオレンジ系や淡いピンクを足すとやわらかい印象に
◆ 白・クリーム|清楚・透明感・モダン

白は純粋・無垢・神聖さの象徴。
柄や小物で雰囲気が大きく変わる“余白を楽しめる”色です。
レースやパール小物で現代風に仕上げるのも人気。
・レトロ系の柄であえて古典風にも
・差し色に赤や黒を入れるとメリハリがつきます
◆ 黒|クール・格式・引き締め

黒は引き締め効果バツグンの強さを感じる色。
モダン系にも古典系にもマッチする万能カラー。
・金系の帯や赤系の小物で華やかに
・ワントーンコーデにも◎
◆ ピンク|かわいい・やわらか・甘め

ピンクは愛らしさと幸せを象徴する人気カラー。
淡い色なら可憐に、濃い色なら大人かわいくも。
“やさしく見せたい”“かわいくなりたい”という方にぴったり。
・淡色は小物で引き締めて甘くなりすぎないように
・くすみピンクは大人っぽくておすすめ!
◆ くすみカラー・ニュアンス系|今どき・上品・ナチュラル

グレージュ・スモーキーピンクなどのくすみカラーは、「派手すぎず、でもおしゃれに見せたい」方に。
写真映えも◎で、近年人気が急上昇中。
・同系色の帯や小物でワントーンに
・素材感や柄で立体感を出すと地味見えしない
◆ 紫|上品・ミステリアス・大人の気品

紫は古来より高貴な色とされ、格式や知性を感じさせる大人カラー。
ミステリアスな雰囲気と、しっとりとした女性らしさを演出してくれます。
落ち着きと個性のバランスをとりたい方におすすめ。
・濃い紫は金や白と合わせてクラシカルに
・ラベンダー系ならやわらかく可憐な印象に
・柄を少なめにして“色”を主役にするのもおしゃれ
◆ 黄・山吹色|陽気・個性派・華やか

黄色は太陽のように明るく、元気・希望・個性を表すカラー。
ポジティブで人と違うものが好きな方にぴったり。
山吹色やマスタード系は和風テイストも強く、落ち着きあるおしゃれ感を演出できます。
・青や紫系の帯でコントラストをつけるとモダンに
・柄選びで“明るすぎ”を回避して大人っぽくも調整可能
◆ 水色・ミントブルー|透明感・清楚・軽やかさ

水色は空や水を思わせるような、清潔感と透明感のあるカラー。
若々しく清楚な印象を与え、甘すぎない可愛さを演出できます。
また、ミントブルーやグレイッシュなトーンを選ぶと、洗練された都会的な雰囲気にも。
・白やシルバーの帯で軽やかに
・ピンクやラベンダーを合わせると可愛さアップ
・あえて黒の帯や小物で引き締めると大人っぽくもできる
◆ 茶色・ベージュ系|柔らかさ・上品・モード感

ナチュラルで上品な印象があり、肌なじみがよく、どんな髪色やメイクにも合わせやすいのが魅力。
・ベージュ×ゴールドの組み合わせで大人のこなれ感
・白やモカ系の小物で優しい印象に
・赤やグリーンなど差し色を効かせると印象アップ
「どんな振袖にするか迷ってる」
そんな時こそ、“色の力”をヒントに選んでみてください。
あなたの魅力を引き出す色が、きっとあります。