着付け師として活動していくためには、「実務経験」が欠かせません。
しかし、フルタイム勤務を続けながら着付けの仕事を目指す場合、退職や転職、長期の休職は難しいもの。
そこで今回は、【着付教室に通いながらできる2つの実務経験の積み方】についてご紹介します。
これから実務に踏み出そうとしている方の参考になれば幸いです。
1.着付教室に通い続け、仕事のチャンスを待つ
着付教室では基礎から丁寧に学びながら、一定の成績を収めると実際のお仕事を紹介していただける場合もあります。
私はいち瑠で3年間学んだ後、さらに「振袖着付け師養成コース」へ進み、スキルアップを図りました。このコースでは、成人式のお手伝いなど、現場に関わるチャンスが与えられる仕組みがありました。
もちろん、授業に参加するだけでなく、自主練習や技術向上も必要ですが、【教室を通じた斡旋】は非常に心強い手段だと感じました。
2.Wワークで外部から実務経験を積む
一方で、「教室だけに頼らず、外にも経験の場を広げたい」と考え、着付け教室以外のコミュニティに積極的に飛び込んでいきました。
indeedでの応募、各社HPからのお問い合わせから複数応募し、実際に面談や技術チェックに臨んだことで、現場で求められる技術や接客マナーのレベルを肌で感じることができました。
私が実際に応募した場所
いくつかの店舗に応募し、さまざまな体験をしました。
• レンタル着物店:未経験OKとありましたが、実質的には即戦力を求められて不採用。
• 前撮り貸衣装店舗:面接時対応に違和感があり、契約は辞退。
• 全国展開ヘアメイクサロン:技術チェックを経て、無事内定!
• 着付師の派遣登録:技術チェックを経て、無事内定!
求人情報に「未経験歓迎」や「経験者優遇」と書かれていても、実態は異なることも多く、実際に面接や技術チェックに足を運び、担当者と対話し、どんなスキルを必要としているか見極めが大切だと実感しました。
実務を積もうとしている方へ、2つのアドバイス
最後に、これから実務経験を積みたい方へ、私からお伝えしたいことをまとめます。
①着付教室での経験だけがすべてではない
教室は「教わる場所」であり、【実戦経験】はなかなか積めません。
そこにはどうしても「先生」がいて、通い続ける限り「生徒」という存在にとどまってしまいます。
教室は技術を磨く大切な場所ですが、実践経験はまた別の力を育ててくれます。
所属先からの紹介を待つだけでなく、自らチャンスを探しにいく意識が大切です。
初めてのお客様に補正をする、背の高い方に着付ける、声掛けをしながら着付ける……教室では経験できないリアルな場面がたくさんあります。
外に出て、さまざまな現場に触れることで、着付師としての引き出しが広がります。
②着付け師が「少なそうな」場所を狙う
レンタルやヘアサロンなど、着付けに力を入れている店舗では、技術を生かすチャンスが広がります。
初めての現場では緊張もしますが、着付け師が少なそうな企業や、単発案件を中心に狙うのも一つの方法です。
着付けの道を歩み始めたばかりの頃は、不安な気持ちもたくさんありました。ですが、少しずつ経験を重ねることで、お客様からの「ありがとう」が何よりの喜びになります。
教室での学びと外部での経験を重ねることで、着実にステップアップできたと感じています。
これから実務経験を積みたい方にとって、この記事が少しでも参考になれば嬉しいです。